2011年08月21日

ドラマ「テンペスト」を衣装から楽しむ 神女の衣装その1

テンペストの見どころのひとつに、神女達の「超能力の戦い」がありますね。(笑)

沖縄の民族信仰世界では、女性の霊力(セジ)が非常に重視されているので
女性達の祈る姿は、現在でも生活の中に溶け込んでおり
ドラマ「テンペスト」の中でも、女性の姉妹(ウナイ・オナリ)の霊力が
兄弟(エケリ)を守護する「オナリ神信仰」が描かれています。

15世紀以前、沖縄各地で政治的勢力を持った豪族や按治のオナリ神は
ノロ(祝女)またはネガミ(根神)と呼ばれ、村落や血縁集団内の祭祀を行う
神女(カミンチュ)として古くから存在していました。

琉球王府時代になると、王国の政治的組織に組み込まれ
国王のオナリ神である「聞得大君(きこえおおきみ)」を頂点にした
神女組織制度が確立されていきます。

聞得大君は、国王の親族の女性(姉妹・妻・母・叔母)が就任し
三十三君と呼ばれる最高神女、王府祭祀の司祭・三平等あむしられ(上級ノロ)
そして沖縄本島および周辺離島の数百人のノロ(祝女)から
神女の組織はなされていました。

地方では、ノロ(祝女)を頂点にした多くの神女(カミンチュ)達が
村々の御嶽(うたき)で国家や部落の安泰、豊作などを神々に祈っていました。

神女は、明治時代の琉球処分後、公的地位を失いますが
現在でも、その系譜は脈々と受け継がれ、島々の御嶽の中で静かに祈り続けています。

*御嶽(うたき)祭祀を行う霊的な場所。

ドラマ「テンペスト」を衣装から楽しむ 神女の衣装その1


「ノロクモイの図」(クモイは敬称)

ノロ(祝女)が、祭祀のとき正装として着用を許されたのは、基本的に
白地の「胴衣(どぅじん)」と「裙(かかん)」、表衣は「絹の白衣」である。
(地域や地位によって、柄物や色物の胴衣や裙を着用する場合もある。)

*庶民は正装時も、胴衣・裙の着用は禁止され、表衣も絣の入ったものは許されなかった。

ドラマ「テンペスト」では、勾玉の霊力を「これでもか~!!!」と表現しています。(笑)
神女の装飾品には、不思議な力が宿っているのでしょうね。


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